めまい・耳鳴り
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気になる症状

めまい・耳鳴り

めまいのあれこれ

“めまい”には,いろいろなタイプのものがあります.めまいの種類により大まかにどこに異常があるのかを推測することがあります.

 

回転性めまい

自分の体,あるいは周囲の景色がぐるぐる回転したり横に流れるような感じがするめまいです.多くは内耳または前庭神経と呼ばれる神経の異常によります.ほとんどの場合内耳あるいは神経の異常によるもので,命に関わることはありません.

良性発作性頭位性めまい症平衡感覚に関係する三半規管という器官内に,耳石と呼ばれる石ができて浮遊し,三半規管を異常に刺激して生じます.急激に強いめまいが起こりますが,10-20秒で軽くなります.何度か繰り返すことがあります.ゆっくりと寝返りを繰り返すことで,自然に消失することがほとんどです.メニエール病一般には“めまい”=“メニエール病”と言われることが多いようですが,メニエール病はめまいを起こす病気のごく一部です.突発する強い回転性のめまいと同時に難聴・耳鳴りを伴い,30分〜数時間続く発作を繰り返します.原因は不明ですが,内耳の水がたまった部分の腫れ(内リンパ水腫)が起こって生じることがわかっています.主に耳鼻咽喉科医により,薬物療法で治療されます.初期の治療が重要で,進行すると難聴・めまいが後遺症として残ってしまうことがあります.突発性難聴突然高度の難聴と耳鳴りが出現します.メニエール病のように症状が良くなったり悪くなったりする経過を繰り返さないことが特徴です.原因は不明ですが,ウイルス感染症・内耳の血行障害などが原因と推定されており,ステロイドホルモンなどの薬物治療が行われます.治療により症状が改善することもありますが,発症後時間経っている・難聴が高度・高齢者などでは症状が残ってしまい易いといわれています.

前庭神経炎急激に強い回転性のめまいが出現し,数日間続きます.メニエール病や突発性難聴と異なり,難聴を伴わないことが特徴です.原因は不明ですが,ウイルス感染症・血行障害などが原因と推定されており,抗ウイルス薬・循環改善剤のほか,抗めまい薬・ステロイドホルモンなどの薬物治療が行われます.

 

浮動性めまい

ふわふわと漂うような,地震のようにぐらぐらするめまいです.脳幹・小脳などの脳の病気が原因となっていたり,高血圧のためであったりします.命に関わる重大な病気の症状あるいは前触れであったりする場合があり,正確な診断・適切な治療が必要です.

脳卒中小脳・脳幹部の脳の血管が閉塞したり(脳梗塞),脳出血を起こした場合,多くの場合浮動性のめまいを訴えます.頭痛のページで紹介した椎骨動脈解離の結果,椎骨動脈の血流が悪くなると,小脳や脳幹に脳梗塞が生じることがあります.多くの場合後頭部痛に引き続いて浮動性のめまいを訴えます.障害された部位・程度により,意識障害・呼吸障害・顔面や手足の麻痺やスムースな運動の障害(失調)を伴います.障害が高度な場合命に関わります.脳腫瘍脳腫瘍とは脳そのものあるいは脳の近くの神経・血管,脳を被っている硬膜という膜などから出るおできで,大きくなって小脳・脳幹を圧迫すると徐々にめまいや耳鳴りが生じてくることがあります.腫瘍が悪性であった場合や,良性でもかなり大きくなり小脳・脳幹を強く圧迫した場合には命に関わります.早期診断,早期治療がとても重要な病気です.

 

めまいが気になったら...

命に関わる病気がないかどうかを確認

回転性めまいが生ずることが多い良性発作性頭位性めまい,メニエール病,突発性難聴,前庭神経炎などは,いずれも内耳やその神経の病気ですので,それ自体が原因で命に関わることはありません.

一方浮動性めまいを訴えることが多い脳卒中(脳出血や脳梗塞など)や脳腫瘍などは,早期に治療を開始しないと命に関わる経過をとることがあります.

めまいを自覚した場合に最も大切なことは,脳卒中や脳腫瘍などの命に関わりうる病気にかかっていないかを的確に診断し,できるだけ早く適切な治療を開始することです.

回転性のめまいと浮動性めまいは区別がつきにくいことがある

回転性のめまいは命に関わらないめまい,浮動性のめまいは命に関わりうるめまいとおおざっぱに言えそうですが,めまいが回転性か浮動性かを自分では区別がつきにくいことがあります.

専門医による神経症状の評価と画像診断が有用

脳神経外科・神経内科・耳鼻科医などの専門医は,眼の動きや難聴の有無などの神経所見をみて,めまいが内耳からくるものか,脳からくるものかを評価します.その結果,めまいの原因が脳の病気による可能性が高いと判断した場合には,画像診断で脳の病気があるかないかを確認し,あった場合にはどのような病気なのかを詳しく調べます.

この際最も有力な検査は,MRIです.

MRIは,

①脳そのものに出血や梗塞が起こっていないか

②脳腫瘍がないか

③脳の血管につまったり細くなっているところがないか

④脳血管に出血の原因となる病変(動脈瘤・解離など)がないかどうか

などを,短時間で正確に診断することができます.

 

脳が原因のめまいであることがわかったら

脳神経外科・神経内科専門施設での治療が必要

脳出血:

小脳・脳幹部の出血は,はじめはめまいだけであっても,出血が大きくなることによって急速に手足の動きが悪くなったり,意識がもうろうとしてくることがあります.出血が高度になると命に関わり,救命のために頭を開けて血腫(血のかたまり)を取り除く手術が必要になることがあります.

脳梗塞:
小脳・脳幹部の脳梗塞はやはり命を奪うことがあります.血液をサラサラにして流れを良くする内科的な治療や,細くなった血管を広げる治療(血管内治療)を行う場合があります.

脳腫瘍:
めまいを起こすような脳腫瘍の多くは,摘出手術の対象になります.たとえ腫瘍が少しずつ大きくなる良性の腫瘍でも,放置すれば脳幹を圧迫して死に至る場合がありますので,大きくなる傾向がある場合には手術を行うことが多いです.

手術で取り切れなかった場合,高齢などの理由で手術ができなかった場合,腫瘍の種類によってはガンマナイフやサイバーナイフなどの特殊な放射線治療によって治療することもあります.

 

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